居酒屋の内装工事を始めるにあたって必要な知識と予算設定のコツ

居酒屋の内装工事を成功させることが、売れる居酒屋づくりの基本です。工事前にテーマ選定を行い、動線や店舗イメージを構築しておきましょう。予算設定やローンシミュレーションを適切に行うことも大切です。

客足が絶えない人気の居酒屋にするためには、いかに内装を最適化してアピールするかが非常に重要です。内装は集客の側面を持っているため、必要に応じて内装工事をしてイメージチェンジを行いましょう。この記事では、内装工事をするにあたって重要となるテーマ設定や動線、工事費用などについて説明していきます。工事のやり直しは資金のムダにつながるため、一度で成功させるようにシミュレーションしておきましょう。

事前にテーマを決めておくことが大事

居酒屋はいつの時代も安定した需要と供給があります。スタッフを雇わずに自分ひとりで独立開業することもでき、自分の店を持ちたい人から人気です。人気の居酒屋を目指すためには、まずは店舗のテーマを明確にすることが重要です。具体的には外観と内装のイメージにギャップが生じないようにしてください。両者に大きな隔たりがあると、お客さんを裏切ることになりかねません。初めてくる人は外観を見て、入店しようか決めることが多いからです。外観と内装の雰囲気が真逆であれば、拍子抜けするかもしれません。もしミスマッチが生じているのであれば、内装工事をして雰囲気を合わせておきましょう。人間関係は初対面の印象で左右されると言われていますが、これは居酒屋にも共通します。何度も来店してくれるリピーターさんを獲得するためには、お店のコンセプトと内装のイメージを一致させること、利用者層に合わせた内装にすることなどが大切なポイントです。

使いやすい動線にするための内装工事

内装工事と聞くと見栄えをよくするための工事だと考えるかもしれませんが、動線を使いやすくするメリットもあります。動線は業務におけるムダな動きを解消するためにもこだわる必要があるのです。動きのムダが減れば、それは利益率の向上にもつながるでしょう。隠れ家的な雰囲気を醸し出したいなら完全個室がおすすめですが、内装工事費が高くなりますし、場合によっては部屋に圧迫感が生じる原因になります。内装工事費を抑えつつ圧迫感を解消するためには、バリアフリー空間にするのがよいでしょう。もしくは半個室にすれば、プライバシーを維持しつつ開放感の演出もできます。居酒屋の内装工事をする前に、実際にいくつかの居酒屋に客として訪れてみることをおすすめします。あらかじめリサーチをしながら、ムダのない動線をシミュレーションしてみてください。

内装で居酒屋のイメージがほぼ決まります

人気居酒屋の特徴として、お店のコンセプトが明確化していることがあります。例えば男性と女性のどちらにアプローチするかによって、適切な内装デザインは変わってくるわけです。お客さんの年齢層や経済力、立地条件なども関係してくるため、内装工事を始める前にライバル店をリサーチしておくのが得策と言えるでしょう。ライバルと同様のコンセプトで展開すると、パイの奪い合いになってしまう可能性があります。特にライバル店が近くにある場合は、コンセプトが重複しないように内装を配慮することが大切です。居酒屋の内装工事は立派なマーケティングです。初めてくるお客さんは、まだお店の魅力を把握していません。こうした状況では外観・内装が最大のチェックポイントになるので、お店側は積極的に公式ホームページやSNSで店内写真を掲載していきましょう。情報は少ないより多いほうがよく、同時にライバル店との区別化を宣伝していくのも効果的です。

居酒屋の内装工事にはどのくらいの費用がかかるか

居酒屋の内装工事にかかる費用は坪数によって大まかに決まってきます。建物自体の建設であれば地価によって大きく左右されますが、内装工事であれば日本全国どこで行っても金額に大きな差は出ません。個人事業主として居酒屋を新しく開業する場合は、個性を前面に打ち出していく必要があるため、一般的な居酒屋よりも内装工事費の坪単価は高くなる傾向があります。開業する場所がビルやマンションではなく、独立した一戸建てになるケースでは外装工事が必要になることもあります。その場合は内装と印象を統一し、ギャップが生じないようにしましょう。ギャップはお客さんを迷わせる原因になるからです。外装工事費をゼロにしたいという方は、ビルやマンションの二階以上のフロアで開業するのが得策です。外装工事費を節約すれば、その分だけ内装工事費に上乗せできるので、その点も念頭に置いてください。

内装工事費はどうやって抑えるか

内装工事費は予算どおりに収まらないことが数多くあります。内装工事設計を進める段階で、追加で導入したい設備、こだわりなどが出てくるからです。より快適で過ごしやすい空間にしようと考えれば、その分だけ予算に反映されてきます。居酒屋の内装工事費を圧縮するためには、施工会社の選定が重要になります。例えばモニター募集をしている期間中は、モニター料金で請け負ってもらえるわけです。モニターはキャンペーンとは意味合いが異なり、施工会社が自社の知名度アップ、実績づくりなどのために行っています。施工会社の公式ホームページの実績は、モニターを介して構築されたものが少なくありません。居酒屋側はこうしたサービスを利用することで、大きく費用を抑えられる可能性があります。施工会社選定においては、居酒屋の内装工事の実績が多いことも大切です。居酒屋の内装工事とはノウハウが異なってくるため、居酒屋の内装工事が得意かどうか事前に調べておくことをおすすめします。施工会社のホームページを見れば、得意な工事分野が紹介されていますので、参考にしてみてください。

内装工事の予算は多めに考えておくのが得策

居酒屋の内装工事を依頼したら、予算を超えたという話は少なくありません。予算には上限を設定しておき、上限ギリギリにならないように調整するのがコツです。例えば1,500万円を想定しているのであれば、1,300～1,400万円を目安に考えておくといいでしょう。内装工事設計の段階で追加で設備導入をする必要性が迫られることがあり、そうなれば工事費用が100万円以上アップするといったケースは珍しくありません。逆に、工事費用が予算を大きく下回るという状況にはなりにくいのが内装工事です。ローンを組んで内装工事をするのであれば、支払いできる範囲内でローン計画を立てることが大切になります。居酒屋がとんとん拍子で利益を出せればいいですが、当面は予測が難しいでしょう。あまりに高額なローンを組んでしまうと、支払いに困ることになりかねません。ローン返済が滞ってしまい、居酒屋を手放すことになっては本末転倒です。安全にローンを組むためには月々の返済額に余裕を持たせて、また一定の預貯金を確保しておく必要があります。

まとめ

居酒屋の内装工事はテーマを決めた上で行いましょう。来客者を増やすためには内装のイメージ、ムダのない動線などがポイントになります。費用を抑えるにはビルやマンションの2階以上に店舗を構える、モニター募集制度を利用するなどの方法をおすすめします。内装工事は高確率で予算オーバーしてくるので、ゆとりを持った予算設計をすることが大切だと言えるでしょう。